未経験転職について
面談をしていると、未経験業界・未経験職種に行きたい、
という方がたくさんいらっしゃいます。
そのほとんどの理由が、
「どうせ転職するならやったことないことをやってみたい」
「今の仕事は飽きた」
「今の仕事は辛いので別のことをやりたい」
というものです。
そして、特にやりたいことがあるわけではなく、
未経験業界に行くことが目的になっているため、
仕事内容よりも知名度や条件面で求人を選択し、
・何となく興味がある
・面白そう
・カッコイイ仕事
・憧れられる仕事
・将来性がある業界
・大手(知名度がある)企業
・安定していてお給料が良い
・今より楽そう
・残業が少ない
・お休みが多い
・リモートワークができる
などの求人に応募し、かなりの割合でお見送りになります。
そして、たくさん応募したのに全然通らないので
転職活動をあきらめてしまいます。
転職が成功するのは20人に1人と言われています。
(ずっと続けていけばいつかは転職出来ている方が多いと思いますが)
それはなぜか?
答えは簡単です。
「転職の理由が利己的で相手企業の都合を考えていない」
からです。
もちろん退職を考えるときは、
ほとんどの方が利己的な理由です。
「上司が嫌だ」
「会社のシステムが嫌だ」
「仕事が合っていない」
など。
でも、転職活動をするときは、
一旦利己的な理由を横に置いておいて、
「自分はどこ(業界・職種)で利用価値があるのか?」
「なぜその仕事(その企業)なのか」
を考えて欲しいのです。
例えば、
「貴社で営業を学びたいです!」
という方がよくいますが、
そんな時に面接官がどう思うか?
(うちは職業訓練校じゃないんですよね。。。)
と思うと思います。
そうではなくて、
「営業は未経験ですが、これまで事務職として社内外の方々と多くの案件を捌いてきました。
このマルチタスク能力と調整力を活かして営業として成長していきたいです。」
というように、どのような能力を発揮出来るのか(価値があるのか)
を伝えると企業側に採用する理由が生まれます。
また、
「なぜ未経験なのにこの業界なのか?なぜこの職種なのか??」
が書類から読み取れないと、書類選考は通りません。
よく、自己PRなどで
「私は教室長として長年活躍し、教育業界に精通しています。」
などと書いてIT企業の営業などに応募される方がいます。
こういう方は本当に多いのですが、採用担当者は、
「うちは教育業界じゃないのに何でこれをアピールするの???」
と思います。
これは、「私」側からしか物事を見れていない悪い例です。
また、私の利用価値は貴社が考えて良ければ採用して下さい、
という、相手任せになっています。
そうではなく、
貴社では私の経験をこのように活かせます、
ということを求人票の「必須条件」「歓迎要件」に合わせて書きたいです。
そうでないと、
「なぜ当社を受けているのか読み取れませんでした」
とお見送りになってしまいます。
例えば、
「私は教室長としてコロナ禍にいち早くオンライン授業を立ち上げたり、
SNSを利用した集客活動に取り組んで来ました。
このような経験を活かし、今後はITの力で
多くの企業が新たなチャレンジが出来るような支援をしていきたいです。」
みたいに書くとIT企業を志望している人の職務経歴書になります。
「未経験可」の求人は多いですが、
「未経験可」と「何も出来なくても良い」
というのは全く違います。
企業は未経験ならではの、
「自社にない強みを持ってきてくれる未経験者」
に期待しているということを念頭に置いて
書類作成・面接対策をしたいですね。